遺言の解釈

遺言書の失敗の中には、解釈の余地が残る遺言書を作ってしまうという失敗があります。

遺言書は、内容が明確に書かれていれば、遺言者本人の最終意思として尊重すべき指針となり、争いを防止する効果が期待できます。逆に、遺言書の内容が不明確だと、その解釈を巡って争いとなることがあります。

 
せっかく遺言書を残しても、遺言書が原因で相続トラブルが生じてしまっては、意味がありませんね。

遺言の解釈とは?

うっかり解釈の余地が残る遺言書を残してしまい、後で遺族が困ることのないよう、ここでは遺言の解釈について学びましょう。

一部の財産のみを対象としている遺言

一部の財産についてのみ遺言がされている場合、遺言者の真意が分からないことがあります。

  • 遺言の対象となる財産を持ち戻して遺産を分けて欲しかったのかどうか?
  • 対象となっていない財産をどう分けて欲しかったのか?

遺言者の真意が分からないため、相続人同士で話し合うことなりますが、それをきっかけに争いが生じる危険があります。

相続割合だけを指定している遺言

各相続人の取得割合が指定してあっても、実際には、個々の財産を具体的に分ける必要があります。

誰がどの財産を取得するのか遺言で明らかでないため、相続人同士で話し合うことになりますが、それをきっかけに争いが生じる危険があります。

解釈の余地のない遺言を

自分の死後に遺族が争うのを防ぐためには、解釈の余地を残さない明瞭な内容で遺言を作成する必要があります。

 
遺言は書いた本人は気づかなくても、他の人が見ると解釈の余地が残る曖昧な書き方になっていることがあります。

うっかり解釈の余地がある遺言書を残してしまわないよう、気をつけましょう。